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リアルイベント/ リアイベ

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オフラインで実際に足を運ぶ現実のイベント 「リアイベ」

 「リアルイベント」 略して 「リアイベ」 とは、もっぱら アニメゲーム といった架空・フィクションの コンテンツ運営公式 が主体となって行う現実世界での イベント のこと、実際にどこかの 会場 を借りて開催される期間限定の催しのことです。 時代を下ると インターネット で活動している 投稿者配信者 (ユーチューバーや Vtuber) らが主体となったものや、ニコニコ動画のようなプラットフォームが主体のものをそう呼ぶケースもあります。

 とりわけ オンライン・ゲーム内で期間を 限定 したイベントを開催する ネトゲ やネット上のプラットフォームが行う場合、それと区別するためにリアルなイベントの意味でよく使われます。 オフライン で行うことからオフイベ (オフ会) と呼ぶこともあります。 またその内容からユーザーイベントとか謝恩イベントと呼ぶこともあります。 対概念はオンラインイベント (オンイベ) やゲーム内イベントです。

 リアイベの代表的なケースとしては、ファン感謝祭といった名称で行われる 展示 を中心とした催しや、他企業や 作品舞台 となった地域、ゆかりのある場所 (聖地) との コラボ として行われる 「街巡り」「散策」 を中心としたものでしょう。

 夏や冬と云った長期休暇が取りやすい時期やその作品の周年記念など何らかのタイミングで行われ、キャラクター の等身大ポップが並べられたり、コラボショップ (ポップアップストア) が設けられて現地でのみ購入できる限定グッズが販売されたり、コラボ限定 のメニューを持つちょっとした飲食店 (コラボカフェ) のオープン、寄せ書きや 祭壇 が飾られたり、スタンプラリーや関係者のミニライブやトークショーが開かれたりといった パターン が代表的です。 ゲームなら現地でのみ入手可能な記念の アイテム が配布されることもあります。 勢いと予算のある作品ならそれにあわせて公共交通機関の車両や駅舎などの ラッピング痛車) がされることもあります。

 こうした催しはゲームの運営やアニメの公式側から ファン への感謝という意味合いが強いですし、訪れる人たちはそのゲームやアニメの熱心なファンが中心ですから、そこで親睦が図られたり、いつもとは違う体験が得られるなど、ファンならぜひとも足を運びたいものばかりです。 一方で展示物や催しそのものはさほど大規模ではなく、その作品を知らない人から見たら 「何でこんなものを見るためだけに遠くからこんなに大勢の人がやって来るんだ」 と謎に感じられることもあるかも知れません。

 コンテンツ側からの似たような取り組みは 昭和 の時代から、「夏休みドラえもん列車」 みたいなスタンプラリーを中心とした形で夏冬の長期休暇時期に子供やファミリー向けのものがよく行われていました。 遊園地などで行われる特撮やアニメのショーなども同様です。 若者や大人向けのイベントでは、原画展とか作品展などがイベント会場や美術館、デパートのイベントスペースなどで行われていました。 ゲームの大会なども夏休み時期を中心に開催されていました。

 とはいえ当時はまだ ネット などなく、従ってオンラインイベントなども行われず、リアイベやオフイベといった区別をする必要はありませんでした。 こうした区別や 概念 自体が生じて広がったのは パソコン通信 の時代からで、この頃はオフ会やオフイベ、コンベンション (大会・集会) みたいな呼び方が多かったですね。

地理的・経済的な条件で、参加できる人とできない人とで不公平感も

 リアイベはファンにとっては楽しいものですが、作品の舞台やゆかりの地を開催場所としたイベントならともかく、それ以外の場合は人が集まりやすい東京や大阪といった大都市圏での開催が中心で、遠隔地に住む人にとっては行きたいが遠すぎて無理という状況にもなりがちです。 アニメやゲームなどは経済的に余裕のない子供や若者のファンも多く、居住地域によって不公平感を覚えるものでもあるでしょう。

 またゲーム内イベントを行っている最中にリアイベが行われると、ゲーム内イベントの 難易度 が高かったり他の プレイヤーランカー との競争が過酷であればあるほど、遠隔地に住む人には不利になってしまいます。 この場合は不公平感をあまり覚えなくて済むようゲーム内イベントの内容に配慮をしたりスケジュールを調整したり、あまりシビアになりすぎないようリアイベと連動した気楽な感じのものに抑える方が多いかもしれません。 来場者特典もささやかなものに留めたり。

 基本的にコンテンツありきのイベントではありますが、長期間に渡って続くゲームなどでは、ゲームそのものはすでに 引退 したけれどリアイベには行くという元プレイヤーのファンも結構います。 とくに声優さんらによるショーが行われる場合などはその傾向が顕著ですが、ゲームそのものは生活環境が変わるなどして プレイ できなくなったけれどゲームやキャラは好きなので 雰囲気 を楽しみたいという 古参 も少なくないでしょう。 また遠隔地に住む友人やゲーム仲間との再会が楽しいというファンもいます。

ファン感謝型や展示・体験型、商業活動型などが代表的

 リアイベは大きく分けると純粋なファン感謝型とゲーム世界の展示・体験型、およびビジネス的な広告効果・相乗効果・波及効果を狙った商業活動型の3つがあります。 対戦型ゲームの場合はこれに加え、プレイヤー同士が競い合う競技会型 (大会) も入ります。 ファン感謝型は文字通りファンに感謝するためのもので、入場料無料でゲームに関する貴重な資料とかゲーム世界を味わえる展示物が中心となるミュージアム型のイベントです。 大都市圏で大きなイベント会場を借りて行うことが多いでしょう。

 展示・体験型もファン感謝型に近いものですが、より大規模で凝った仕掛けがされたり、あるいはファン感謝型イベントの中のイベント内イベントとしても行われるものです。 例えばゲームキャラの声を当てている声優さんの小規模な ライブ やトークショー、ちょっとした舞台などの催しが行われたり、対戦型ゲームなら腕に覚えのあるプレイヤーらが参加する小規模な競技大会やトッププレイヤーらのデモンストレーションが開かれたり、ゲームやアニメ内の一場面を再現した施設を作るなどがそれにあたります。

 一方、ビジネス的な商業活動型の場合、当初からリアルイベントでの売上がコンテンツに関する収益構造の中に組み込まれていて、正規のチケット代などを徴収して本格的なライブや物販、他企業や地域との コラボタイアップ によるコラボカフェのような コンカフェ を期間限定で開くこともあります。 運営や公式本体だけではなく、複数の企業によるコラボや協賛という座組を 主催者 として、商業施設などで行われるイベントなどもあります。 いわゆる競技会型もこの範囲に含まれることが多いでしょう。

 この場合、ある程度定期的な開催が継続して行われるケースが多くなっています。 ライブなら夏冬の年2回、大都市を中心にいくつかの地域をツアーで巡ることもありますし、競技会なら地方大会から全国大会、世界大会と、年間の開催スケジュールが細かく定まったものが数多くあります。 地域とのコラボの場合は、元々存在した地域の お祭り やイベントに合わせる形で行われることも多いでしょう。

 これらはそれぞれが全く異なるイベント形態というよりは、互いに密接に関連し、いくらか混ざり合った形で作られます。 また プロモーション 扱いで収益度外視のファン感謝型はもちろん、ビジネス的な商業活動であっても、ライブにせよコラボカフェにせよそれ単体で利益を得ることはほとんど無理で、チケットが 完売 し物販が好調でギリギリなんとか、場合によってはコンテンツ本体の利益から支出する形にもなりがちで、あくまでファン感謝という側面を持つものでしょう。

 アイドルを テーマ にしたアニメやゲームなどでは、メディアミックスの一貫として東京ドームなどで大規模なライブを行う場合もありますが、ショービジネスはどこもかなり厳しく、物販頼りという点ではあまり大きな差はありません。 アニメの場合は DVD などの 円盤 の購入特典にチケットの先行販売権をつけるようなケースがありがちです。

携帯電話、次いでスマホの普及とソシャゲの大ブーム、ニコ動文化

 こうしたイベントが盛り上がるのはネットが登場し、かつ おたく腐女子 の世界が大きく広がる1990年代末から2000年代にかけてからですが、とりわけ携帯電話向けのオンラインゲーム、なかでもソシャゲと呼ばれるスマホ (スマートフォン) 向けゲームが爆発的なブームとなった2010年あたりからです。

 それまでの売り切り型や月額プレイ料金型ではなアイテムに 課金 する収益システムや、いわゆる ガチャ が登場するとソシャゲ企業はバブルとも云える空前の好景気となり、利益は莫大なものとなります。 昔からどんな業界でも好景気に沸くとド派手な広報活動を競うように行うものですが、どうせ税金で取られるくらいなら広告宣伝費としてファン感謝に使った方が良いではないかというマインドが一部のゲーム会社にあったようです (実際広告代理店経由でそのような理由で始まった企画に携わったこともあります)。

 またアニメやゲームの舞台にファンが訪れて盛り上る聖地巡礼とか、それに関連して 萌えおこし・オタクツーリズム (オタツー) が盛り上がったこととの相互作用もあるのでしょう。 こうした取り組みも1980年代末から1990年代頭あたりから少しずつ増えていましたが (例えば1993年の鳥取県境港市大正町の水木しげるロードとか)、それが一気に広がったのが2000年代に入ってすぐくらいでした。

 一方、特定のコンテンツ主体ではなく、ネット上でコンテンツを 配信 しているプラットフォームがリアイベを開催するケースもあります。 とくに国内で大きな存在感を持ち、アニメやゲームのリアイベを盛り上げる初期の牽引役のひとつでもあったのは 動画サイト ニコニコ動画が主催するリアイベの数々でしょう。

 ニコニコ動画 (ニコ動) は2006年にサービスを開始すると一躍人気となり、様々な文化やムーブを生み出す中心地となっていましたが、サイト内での企画や催しの他、ニコニコ会議 (小会議や大会議、超会議など) を次々に開催。 とくにニコニコ文化の祭典と位置づけて 幕張メッセ で開催された 「ニコニコ超会議」 は規模もさることながら、アニメやゲーム、配信者らの他、歌ってみた や踊ってみたほか、近接する ジャンル活動者 とそのファンや ネット民 らが大勢集うものとなっていました。

 ニコ動のリアイベについては、「ネットのサービスなのだから、ネットを活用して住んでいる場所や移動距離を気にせずどこからでも参加できるイベントにすればいいのに」 という批判的な意見もありますし、リアイベに力を入れる一方で肝心のサービスの品質改善はあまり進まず、先にサービスを開始していた Youtube は元より後続の類似サービスにも置いていかれてユーザー離れが起こる残念な結果の原因のひとつともされていますが、ともあれ架空と現実、ネットとリアルを結びつけるリアイベ文化のひとつの 「型」 を作った存在と見て良いでしょう。

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(同人用語の基礎知識/ うっ!/ 2009年10月4日)
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