ネットの世界、趣味の世界の 「最高位」
「神」(かみ) とは、GOD すなわち 「神様」 のことです。 「倍角文字」 で 「ネ申」 などとも書かれます。
趣味の世界でも仕事の世界でも、人智を超える圧倒的な存在、才能に溢れ天才的な人、あるいは人間業とも思えない超ド級の人物などを、「神」 と称する場合がありますが、「パソコン通信」 やらのネットの世界では、もうちょっと意味合いは軽くなります。 とりわけ 「2ちゃんねる」 などインターネットの時代となって、ますますその存在は軽くなってきている印象がありますが、とりあえず最高の賞賛表現の一つではあり、使う場所、使われるケースによってニュアンスは変わるものの、その対象を崇める言葉であるのは同じです。
ある意味、「賞賛」 とある種の冷ややかな 「罵倒」、あるいは 「嘲笑」 をも併せ持つ、ちょっと不思議なスラングとなっています。 「創造主」 というより、「破壊神」 みたいなニュアンスがありますね。
ご利益をもたらすのが神様だとすると、「ネ申」 は果たして…
とりわけネットの世界での 「特殊な使われ方」 としては、動画や画像の掲示板への貼り付け、「動画共有サイト」 へのアップロードや、「Winny」 などの 「ファイル共有ソフト」 へのソフトウェアのアップロード (「うp」) に対する賞賛としての使われ方が代表的です。
これらは著作権法的には明白に違法なのですが、それらの動画や画像、ソフトウェアを持っていない人にとっては無料でそれらを分け与えてくれる 「ご利益をもたらす存在」 となります。 この場合は賞賛と云うより感謝の言葉のような感じですが、単なる違法アップロードをしているだけなのに 「神様扱い」 と云うのもちょっとトホホな感じです。 しかし社会のルールをあっさりと突き抜ける様は、「破壊神」 と呼ぶのに相応しい面もあります。
一方で、フラッシュ動画や画像類を作ってアップしたり、「お祭り」 の際に面倒なまとめや 「まとめサイト」 を作って公開した作者に対する賞賛としての使い方も、「GJ」(Good Job) と並んでかなりポピュラーです。 才能に対する賞賛と云うより、「労力を惜しまずみんなが喜ぶことをしてくれた」 事に対する感謝の使い方が多いですね。 ただしその 「お祭り」 が、特定の一般個人を攻撃するようなものですと、モラルの点では 「?」 が付いたりもします。
ネット空間特有のシャレとノリの賞賛として
違法アップロードや、特定個人を晒し上げるようなお祭りのまとめサイト作成などは、あまり褒められた行為とも思われませんが、こういう違法行為そのもの、もしくは普通の一般人は違法だったり道徳の点で問題があるがゆえに躊躇してしまうような行為を 「平気でやってしまう」 相手に対する言葉として、ネット世界特有の 「ノリ」 のようなニュアンスが入って 「神」 になる、なんてのはケースとしてとても多い感じがします。
恐らく掲示板などに 「神」 と書いている人も、現実にその本人が目の前に現れたら引いてしまい、軽々しく 「神」 などと呼ぶことはないのでしょうが (「神」 と呼ばれている方も、だいたいはそれをちゃんと分かってる)、ここらはネット特有の空気に乗った勢いのような感じがしますね。 しばしばマスコミなどは、こうした点をことさらにクローズアップし、「違法行為を繰り返す犯罪者を神とあがめ奉っている異常な空間」 などと批判しますが、リアル社会とネットの言論空間での言葉の意味、ニュアンスが違っている点は押さえないと、意味のないやぶにらみの批判になってしまうと思います。
なおネット上のノリで使われる賞賛表現にはいろいろなものがありますが、「神」 に準ずるものとして、ロールプレイングゲームでお馴染みの 「勇者」 なんてのもあります。 ここらも、「恐れを知らない者」 のようなニュアンスを当然ながら持っていますね。
接頭、接尾になることで、賞賛の意味合いが強まる 「神」
一方、例えば素晴らしいアニメ作品を 「神アニメ」 とか、「ゲーム」 を 「神ゲー」、あるいは動画やその編集の素晴らしさを称えるような 「神動画」「神編集」、それらを行う人を 「編集神」 などと呼んだりもします。




