同人用語の基礎知識

身内オンリー本

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仲間うち、知り合い同士のみで配布される同人誌

 「身内オンリー本」 とは、同じ 「サークル」「FC」 の会員やメンバーのみ、もしくは発行する 「同人作家」 の個人的知り合いや友人らのみに配布するのを目的とした特殊な 「同人誌」 のことです。

 本来の 「同人誌」 とは、同好の士、友人や仲間と一緒に趣味で作った雑誌や本、会報などのことですが、頒布しようにも1冊しかない 「肉筆回覧誌」 と並び、初期の同人誌のかなりポピュラーな発行形態のひとつだったのが、この 「身内オンリー本」 です。 「身内本」 などとも呼びます。

 小部数で顔見知りにしか見せない、配らない内容なので、内容的には実験的なものだったり、「表向き堂々と頒布するのははばかられる内容」 の場合も多く (単なる身内ネタに終始している場合もあります)、ある種の 「限定本」 扱いとなる場合もありますが、基本的にはしょうもない内容のものが多いですね。 ただその 「しょうもなさ」 が面白かったりするので、この世界は奥が深いですw

同人誌は、いつだって 「身内」 から始まる…

 「同人誌即売会」 という 「場」 が存在しない時代は、もちろん 「パソコン通信」 や 「インターネット」 も存在しない時代でした。 またコピー機 (複写機) もパソコンのプリンターもほとんど普及しておらず、「印刷所」 を利用しての 「オフセット印刷」 も素人が手を出せる金額ではありませんでしたから (そもそも何百何千もの 「部数」 が頒布できる状況でもありませんでした)、意図せずとも初期のほとんどの同人誌は結果的に 「身内本」 になっていたものでした。

 1962年に 「日本SF大会」 が、そして1975年に 「コミックマーケット」 が登場し、多くのマンガファン、アニメファンなどが集う 「場」 ができると、「その同人誌を私も欲しい」 との要望が 「一般参加者」 の間から現れ、サークル側もそれに応える形で同人誌の頒布を行うようになると、「これは外向けの本、こちらは身内向けの本」 と、内容により配布範囲を区分し定めた同人誌が現れるようになりました。

 こうした本は発行部数も少なく、また外部に出ることもあまりないので全体の規模や実体は不明ですが、極端な 「ピコ手」 で結果的に本を買っていくのは知り合いばかり…なんて状況も含めると、実は同人誌全体ではかなりの割合を占めるような気もします。

 こうした本は、それを作った作家が後に有名になったりプロに転向するなどして 「価値」 があがり、ひょっこり出てくることもありますが (作家本人が 「再版」 する場合も多い)、多くの場合はそのまま忘れ去られます。 ただし後々伝説と化すようなものもありますので、チャンスがあればごひいきの作家の本は、手に入れたいものです。

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(同人用語の基礎知識/ うっ!/ 1999年2月12日)
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