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戦利品報告

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苦労して手に入れた同人誌や限定品は喜びもひとしお 「戦利品報告」

 「戦利品報告」 とは、戦利品 すなわち 同人イベント などで 頒布 を受けた 同人誌 などを 戦果 として ネット掲示板ブログ、その後は SNS など)で報告・紹介することです。 「戦果報告」「購入報告」 あるいは 「戦利品自慢」 とも呼びます。

 方法は様々で、個人的な備忘録としてまとめた サークル や同人誌の名前をリストアップしたものを公開することもあれば、同人誌をズラリと並べて 表紙 (書影) を撮影した写真の形で行うこともあります。 ブログなどでは、個別に寸評を述べることもあります。 男性向け (成人向け) の場合は、より 露悪的 にズリネタ報告とかシコリ報告みたいな形で紹介されることもあります。 他人のそれを見ることは首実検と呼ぶことも。

 いわゆるお買い物報告という意味になりますが、コミケ を筆頭に同人イベントへの 参加 は人が殺到して過酷なものになりがちですし、いくら 軍資金 があっても人気のあるサークルの 新刊限定本、企業スペースの 限定 の物販品などはすぐに 完売 して入手も難しく、苦労して勝ち取った戦果を示したいといった意味合いが ニュアンス として高いものでしょう。 自分が購入した合法な物品や書籍の外観を撮影したりそれを公開するのは法で禁じられておらず、また社会通念上も常識の範囲内のありふれた行為でもあります。

 ジャンル によっては 海賊版 やネットの違法アップ (割れ) ではなく、ちゃんとお金を出して本物を買いましたという証拠を示しつつ、作者にお礼や感想を述べるというコミュニケーションを意図した買い物報告の スタイル もあります。 また純粋な戦利品報告とは異なりますが、ランダム販売 (シークレット販売) されたグッズでダブりや余りが生じたり、逆に自分の欲しいものが 自引きツモ) できなかった時に、交換希望や譲渡を求める 書き込み がされることもあります。

戦利品報告やネットに自分の作品を晒される行為を嫌うケースも

 ただし同人サークルや 作者 によっては、自分の同人誌をやり取りした当事者以外の第三者に見られることを避けたいと思うケースもあり、さらにジャンルによってはそもそも同人誌の存在そのものをネットで大っぴらにして欲しくないという意識が強いこともあり、実際に戦利品報告をするかどうかはケースバイケースの形が多いでしょう。

 そもそも 同人 の多くがしばしば 著作権 の上ではグレーゾーンの活動であり、とりわけ 二大禁J禁P禁) とそれに基づく 検索除け などが徹底している女性向けで実在の芸能人やアイドルなどを扱った同人 (RPS芸能同人・生モノ) や、それと不可分の関係にあるドラマや特撮系の同人 (ドラマ同人半生) などでは、戦利品報告などはほとんど禁忌扱いといって良いでしょう。

 一般に男性向けサークルの場合、善意による戦利品報告は問題ない、あるいはむしろ積極的にやって欲しい (自分のサークルの宣伝になる) というケースが多く、女性向けサークルの場合は避けるべきとか、場合によっては重大な マナー 違反だとするケースが多いかもしれません。 ただしこのあたりは前述した通りかなりケースバイケースであり、一概には決めつけられません。

 男性向けでも女児向け アニメロリ っぽい 作品18禁 はあまり大っぴらにするのは避けましょうみたいな意識がされることがありますし、そもそも表紙がエロ過ぎて センシティブ 判定されてネットにアップするのが難しいこともあります。 時代によっては男性向け18禁分野に関して 有害図書児ポ法 がらみで強めの自粛や 自主規制 がされていた頃もあります。

女性向け同人では、戦利品報告はご法度の場合も

 とくに戦利品報告が問題になるのは女性向け作品の場合でしょう。 サークル関係者が報告に使って良いと許可しても、ジャンル全体で隠れるべきだと考える人が多い場合は強い批判に 晒され がちです。 場合によっては 炎上 したり、いわゆる 学級会 と呼ばれる糾弾が始まり、戦利品報告をした人が 叩かれる だけでなく、サークル側が許可した場合はもちろん、無許可であっても注意喚起を怠ったとされて叩かれてしまうケースすらあります。 ジャンル内のマナーや お約束 に則った対応が大切なのでしょう。

 ちなみに 筆者ツイッター などで戦利品報告として同人誌を並べた写真などを アップ することがありますが、オリジナル創作 か、あるいは 二次創作 ならガイドラインで認められている男性向けジャンルで、かつサークルの方に直接口頭で表紙などを写した写真をネットに載せてよいかどうか確認・許諾を得た場合のみ行っています。 また基本的に 健全 (非エロ) なものばかりで、投稿 の際に作者本人に許可を得た旨も必ず記載します。

 我ながら神経質すぎるとは思っているのですが、こんな 同人用語 のサイトをやっている関係上、同人誌のあれこれで相手に迷惑をかけたり トラブル は起こしたくないという感覚が強くなってしまいます (コスプレ の撮影でも直接本人の許諾を得ないとネットにアップできないため、個別確認が取れないいわゆる囲みの撮影などは全然できません…)。

 戦利品報告は、自分が手に入れた同人誌を自慢したいという意識の他、読んでみて素晴らしかったから他の人にも紹介したい、サークルの応援や 告知 の手伝いをしたいという素直な気持ちから生じることもあります。 ジャンルや 界隈 を盛り上げたいという気持ちから参加したイベント全てで小まめに行っている人もいます。 こういった方たちの活動はイベントの記録としても有用ですし、個人的は素晴らしいと思っています。 とはいえこれは、ジャンルや個人によって考え方が違うことがあります。

 男性向けであろうとトラブル回避のためには個別に許可を得るのが望ましいとは思いますが、そもそも書籍類の誌名や書影の紹介などは法的には引用の範囲として認められることが多いですし、個人的には書籍として著し不特定多数の前に発表した以上は第三者からの紹介や論評も避けるべきではないと考えています。 男性向けではあまり気にしすぎることはないのかなと思いますが、現場 で許諾を得られなくてもサークルによっては自身の ホームページ や SNSの アカウント に購入報告OKとか歓迎と書かれていたり、自サークル本の 画像 による紹介をしていることが多いので、不安ならそれをちゃんと確認して行うという方法もあります。

 女性向けの場合は、そもそも二次創作や生もの・半生の戦利品報告は原則NGと考え、オリジナル作品でサークル側に許諾を得たり公開を歓迎している場合で、かつ 商業書店委託電子書籍 分野で活動もしているサークルの同人誌のみで行うのが事故や 不幸 を未然に防ぐ方法かなと思ったりもします。 このあたりは男性向け・女性向け (BL) や年齢制限のあるなしなどで違いが鮮明になる部分でもありますが、女性向け同人は同じジャンルの仲間内でのコミュニケーションツールという側面が男性向けよりも強い傾向があるので、それを無関係な外部に出すなという意識は理解できる点も多いです。

 とくに検索除けや 鍵つき の場でのみ告知している同人誌などを誰でも見ることができる場に公開するのは、善意からであろうと同人の世界ではほとんど厳禁です。 過去に女性向け同人がネットで叩かれてきた歴史もありますし、ネットの表に出てきて URL がつくと リンク する形で一部の アンチ公式 するなどの嫌がらせをすることもありますし、十分な配慮が必要です。

 万が一の場合、ネットにアップした自分だけでなく善かれと思って紹介した同人誌の作者や、いらぬ騒動を通じてジャンル全体に迷惑を及ぼす可能性があります。 こうした考え方は謎ルールだ因習だと見られるケースもありますが、こればかりは何度も繰り返しますがケースバイケースとしか言いようがありません。 自分のいるジャンルにわけのわからない謎ルールや自主規制がある場合に、それが不服ならば変えるように動いたり努力する必要があるかもしれませんが、自分と関係のないジャンルにおかしなルールがあったとして、それを外部から因習だ村社会だと批判や嘲笑までするのも、ちょっとやりすぎな気がします。

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(同人用語の基礎知識/ うっ!/ 2005年11月18日/ 項目を分離しました)
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